2026.05.26
はじめに スレート屋根や金属屋根の住宅で注意したい不具合の一つが「棟板金の浮き」です。棟板金は屋根の頂上部分を保護する重要な部材ですが、経年劣化や強風の影響によって浮きが発生することがあります。一見すると小さな異常に見えるかもしれませんが、放置すると雨漏りや板金の飛散につながる恐…
棟板金(むねばんきん)とは、スレート屋根や金属屋根において、屋根面と屋根面が合わさる頂上部分を覆う金属製のカバーのことです。屋根材の継ぎ目には必ず隙間ができるため、この部分を上から覆って雨水の浸入を防いでいます。
構造としては、まず棟の下地として「貫板(ぬきいた)」と呼ばれる板を取り付け、その上から棟板金を被せてビスや釘で固定します。屋根の最も高い位置にあるため、風雨の影響を直接受けやすく、特にメンテナンスが重要な部位です。
棟板金の劣化で最も多いのが「釘の浮き」です。
金属は熱によって膨張・収縮を繰り返す性質があり、棟板金も気温の変化のたびに微妙に動きます。この繰り返しによって固定している釘が徐々に引き抜かれ、築7〜10年ほどで浮きが生じ始めるとされています。
釘が浮いたまま放置すると貫板に雨水が伝わり腐食が進み、固定力を失った棟板金は強風で浮いたり、飛散してしまうこともあります。飛散した板金が隣家や歩行者に当たれば大きなトラブルに発展しかねません。強風時に屋根から「バタバタ」「カタカタ」と音がしたら、早めの点検が必要なサインです。
棟板金の本格的な交換時期は、貫板の状態によって判断します。木製の貫板は湿気を吸いやすく、築20年前後で腐食が進むケースが多いため、このタイミングが一つの目安となります。ガルバリウム鋼板製の板金自体の耐用年数は10〜15年程度です。
なお、最近では腐食しにくい樹脂製や金属製の貫板を使用する工法も普及しており、交換の際は下地材の素材選びも重要なポイントです。
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