2026.10.19
瓦屋根の点検で「漆喰が傷んでいます」と指摘されたことはありませんか。漆喰は、瓦屋根の棟部分などに使われる白(黒)い材料です。長年の風雨や温度変化によって劣化し、ひび割れや剥がれが起こることがあります。ただし、漆喰が傷んでいるからといって、すべて同じ工事が必要になるわけではありませ…

伊勢原市白根在住のお客様より、屋根から漆喰がぽろぽろと落ちてくるようになり、補修を考えているとのご相談をいただきました。
築30年の瓦屋根で、雨漏りは起きていないものの、見える場所で劣化が進んでいることから、このままにして大丈夫なのかとご不安だったそうです。
そこで当社が屋根の点検に伺い、傷み具合を丁寧に調べたうえで、必要な補修方法をご提案しました。





屋根の取り合い部分を見ていくと、土居熨斗瓦が一直線に納まっておらず、途中でラインが乱れている状態でした。
このズレは見た目の問題だけでなく、下地の傷みや固定力の低下が進んでいるサインです。
瓦屋根は一枚ごとの納まりが揃っていてこそ雨仕舞いが安定しますが、ラインが崩れると力のかかり方に偏りが出やすくなります。
土居熨斗瓦のズレは内部の劣化が進んでいる可能性があり、放置するとさらに段差が大きくなり、周辺の瓦にも影響が及ぶおそれがあるため、早めの処置が大切です。
近くで状態を詳しく調べると、土居熨斗瓦の下に詰められている漆喰にひび割れや剥がれが見られ、一部はすでに欠け落ちていました。
漆喰は瓦そのものを接着する材料ではありませんが、内部の葺き土を保護し、雨水や風の影響を受けにくくする大切な役割を担っています。
ここが傷んで隙間ができると、内部材が露出して劣化しやすくなり、瓦の安定性も落ちていきます。
漆喰の剥離が進んだ状態をそのままにしてしまうと、見えないところで傷みが広がるため、雨漏りが起きる前に補修が必要です。
まずは納まりが崩れていた土居熨斗瓦を丁寧に取り外し、内部の状態を見ていきます。
すると、長年の風雨の影響で中の土が乾燥し、ひびが入って崩れやすくなっていました。
このまま上から漆喰だけを塗っても、下地が弱ければ再び不具合につながってしまいます。
そこで、傷んでいる部分をきちんと除去し、再施工しやすいよう形を整えました。
表面だけを繕うのではなく、下地から立て直すことが、瓦屋根の補修ではとても重要です。
下地を整えた後は、補修に使用する南蛮漆喰を準備しました。
南蛮漆喰は防水性や施工性に優れ、瓦屋根の取り合い部や棟まわりの補修でもよく使われる材料です。
従来の土と漆喰を別々に用いる方法に比べて、材料の性能が安定しており、施工後の品質を保ちやすい点が特長になります。
屋根のこうした部分は雨水の影響を受けやすいため、材料選びはとても大切です。
次に、水糸を張って仕上がりの基準線を出し、それに合わせて南蛮漆喰を詰めながら下地を形成していきました。
土居熨斗瓦は高さや通りが揃っていないと、見た目が乱れるだけでなく、重ねた瓦の安定性にも影響します。
そのため、基準を明確にしながら一段ずつ精度よく納めていくことが欠かせません。
水糸を使うことで全体の直線性が保たれ、ズレのない納まりへ整えていけます。
こうした地道な調整が、のちの美しい仕上がりにつながりますし、瓦の据わりを安定させる大事な工程でもあります。
下地が整った後は、土居熨斗瓦を一段ずつ高さを揃えながら積み直し、全体のラインをきれいに合わせていきました。
瓦を納めたのち、必要な部分へ再度漆喰を詰めて表面を丁寧に整えています。
施工後はズレていたラインがまっすぐに整い、剥がれが見られた箇所もすっきりと納まりました。
見た目がきれいになるのはもちろんですが、重要なのは内部の傷みを整えたうえで瓦の安定性を取り戻せたことです。
漆喰の補修と瓦の積み直しを合わせて行うことで、再発しにくい状態へ導くことができました。
今回の伊勢原市白根で行ったこの工事では、漆喰の剥がれだけでなく、土居熨斗瓦のズレや内部下地の傷みまで見られたため、漆喰の詰め直しだけで済ませるのではなく、瓦をいったん外して下地から整える施工を行いました。
表面上は雨漏りがなくても、こうした不具合は少しずつ進行し、気づいたときには補修範囲が広がっていることもあります。
だからこそ、早い段階で状態を見極めることが大切です。
私たち街の屋根やさんでは、屋根材の種類や傷み方に合わせて、必要な工事をわかりやすくご案内しています。
無料調査も承っておりますので、漆喰の落下や瓦のズレが気になる方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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