2026.10.13
瓦屋根は、適切に施工され、状態に応じたメンテナンスを行うことで長く使える屋根です。ただし、瓦が割れたり、ずれたり、瓦を支える部分が傷んだりすることはあります。 不具合が起きたとき、必ずしも屋根全体を交換する必要があるわけではありません。 今回は、瓦屋根の修理が必要になる主な症状と…

座間市小松原在住のお客様より、「台風のあとに屋根の棟部分がおかしくなっている」とのご相談をいただいたことが、工事のきっかけです。
お話をうかがうと、棟に載っている冠瓦が約3mにわたって破損し、一部は落下してしまったとのことでした。
そこで街の屋根やさんが現地へ伺い、被害状況の調査から火災保険申請の相談、修繕方法のご提案まで一つひとつ丁寧に対応し、工事へ進めることになりました。





屋根に上がって棟の状態を見ていくと、冠瓦が連続して破損し、棟の端部では一部が欠損していました。
棟を保護するはずの瓦が失われると、内部の葺き土や下地が風雨にさらされやすくなり、傷みが一気に進みます。
さらに、棟は屋根の最も高い位置にあるため、台風時の強風を受けやすく、傷んだままでは周囲の瓦まで動かしてしまうおそれがあります。
アンテナ線も近くを通っており、落下物が出れば二次被害につながる可能性もあり、早めの修繕が必要な状況でした。
別の角度から棟を見上げると、冠瓦の下にある葺き土が大きく露出していました。
本来は瓦でしっかり覆われている部分ですが、台風の力で押さえが失われたことで中身がむき出しになっています。
葺き土は年月とともに痩せたり崩れたりするため、露出したまま放置すると雨水を含んでさらに弱くなり、棟全体の形が乱れやすくなります。
加えて、周辺の桟瓦にもわずかなズレが見られ、棟だけの破損では済んでいないことが分かりました。
表面上の割れだけで判断せず、内部の支持力まで考えた補修が欠かせません。
棟の足元に近い部分では、漆喰が剥がれて隙間が生じ、瓦の納まりにも乱れが出ていました。
漆喰は見た目を整えるだけでなく、葺き土を保護し、雨水の回り込みを抑える役目があります。
そのため、剥がれた状態をそのままにすると、内部へ水が入りやすくなり、土の流出や棟のゆるみを招きます。
あわせてケラバ瓦にも浮きがあり、台風の影響が屋根の複数箇所に及んでいたことがうかがえました。
屋根は7寸勾配と傾斜が強く、通常の足場だけでは作業姿勢が安定しにくいため、屋根足場も併用して施工を始めました。
安全な足元を確保したうえで、破損していた冠瓦や棟瓦を取り外し、内部の葺き土や傷んだ心木も撤去していきます。
棟の内部には劣化した材料が残っており、そのまま上から補うだけでは再発の原因になるため、下地からやり直すことが大切です。
周辺の瓦を傷つけないよう一枚ずつ慎重に扱いながら、傷んだ部分をしっかり露出させることで、後の工程の精度を高めていきました。
既存の棟を解体したあとは、新しい棟を安定して支えるための固定金具を設置しました。
棟は風の影響を受けやすい場所だからこそ、瓦を載せる前の下準備がとても重要です。
金具を適切な位置に取り付けることで、後に取り付ける心木をしっかり固定でき、棟全体の耐風性向上につながります。
従来の葺き土だけに頼る納め方と比べ、現在は金具やビスを組み合わせて構造的に支える方法が主流です。
見えなくなる部分の施工品質が、台風後の安心感を大きく左右します。
固定金具の設置後は、新しい心木を取り付けていきました。
採用したのは木材ではなく樹脂製の心木で、腐食しにくく水分の影響を受けにくい点が大きな利点です。
棟の中心となる部材が傷みにくければ、長い目で見ても安定性を保ちやすくなります。
あわせて、ズレが生じていた周辺の瓦も位置を整え、棟だけでなく屋根全体のラインを見ながら納め直しました。
局所的な補修にとどめず、関連する瓦の動きまで整えることで、仕上がりの美しさと機能性の両方を確保しています。
心木の取り付け後は、南蛮漆喰の一種であるシルガードを使って棟の土台を形成しました。
従来の葺き土に比べて防水性に優れ、施工後の安定もしっかりしています。
瓦の納まりに合わせて高さや幅を調整しながら成形することで、冠瓦がきれいに並び、棟の通りも整いました。
急勾配の屋根では、わずかなズレでも仕上がりに影響するため、細かな不陸を見逃さず調整することが大切です。
こうした工程を丁寧に積み重ねることで、風に強く、雨水が入りにくい棟へと復旧していきます。
最後に冠瓦を据え付け、防水ビスで一枚ずつしっかり固定して仕上げました。
ビス固定を行うことで、強風時に瓦が動きにくくなり、棟全体の一体感も高まります。
施工後は棟の通りがまっすぐ整い、台風で乱れていた印象がすっかり解消されました。
周辺の瓦の納まりや固定状態も見直しているため、見た目だけでなく機能面でも安心できる状態に戻っています。
破損した箇所だけを塞ぐのではなく、下地から組み直したことで、これから先の風雨にも備えやすい屋根になりました。
座間市小松原で行った棟取り直し工事では、台風によって約3mにわたり破損・落下していた冠瓦を復旧するだけでなく、桟瓦のズレ、ケラバ瓦の浮き、漆喰の剥がれまで含めて屋根全体のバランスを整えました。
棟の被害は高所にあるぶん気づきにくい一方、放置すると雨漏りや瓦の飛散へ発展しやすい厄介な不具合です。
街の屋根やさんでは、被害箇所だけを見るのではなく、周辺部材や下地の状態まで細かく調べ、建物に合った施工方法をご提案しています。
調査とお見積りは無料なので、屋根の異変が気になった際はお早めにご相談ください。
地域密着の強みを活かし、これからも安心して暮らせる住まいづくりをお手伝いいたします。
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