2026.10.09
「屋根の板金が浮いています」と指摘されると、すぐに修理しなければならないのか、不安になる方も多いのではないでしょうか。 棟板金は、屋根の頂上部分に取り付けられている金属部材です。屋根材同士が合わさる部分を覆い、雨水の侵入を防ぐ役割があります。 今回は、棟板金が浮く原因や修理方法、…

平塚市下島在住のお客様より、「通りがかりの職人に、棟板金が浮いている、と声をかけられたので、詳しく見てほしい」とのご相談をいただいたことが、工事のきっかけです。
地上からでも一部が持ち上がっているように見えたそうで、強風の日に飛ばないか心配されていました。
そこで弊社が梯子を使って屋根へ上がり、棟板金の浮き具合や下地の傷みまで詳しく点検し、必要な工事内容をご案内しました。





まず屋根の高所から全体を見渡すと、棟部分の納まりにわずかな不自然さがあり、端部だけでなく棟のライン全体に経年の影響が出ていました。
スレート屋根自体には大きな割れやズレはありませんでしたが、棟板金は屋根の頂部を守る重要な役割を持つため、少しの浮きでも油断はできません。
築29年という年数も踏まえると、表面だけでなく下地の貫板まで傷んでいる可能性が高く、部分的な押さえ直しではなく内部の状態まで見ていく必要がありました。
問題の箇所へ近づいてみると、棟板金と屋根材の間に明らかな隙間ができており、指が入るほど持ち上がっていました。
ここまで開いている状態は、単なる見た目の問題ではありません。
強風を受けた際に板金があおられやすくなる危険な状態で、さらに隙間から雨水が入り込めば、内部の貫板やその周辺まで傷みが広がる恐れがあります。
下から見て違和感があったというお客様のお話どおり、早めにご相談いただけたことで、飛散や雨漏りへ発展する前に対策を検討できました。
棟板金の側面には、釘が抜けた跡と思われる穴が残っていました。
こうした症状は、表面の板金だけでなく、その内側にある木製貫板の劣化が進んでいるサインです。
木製下地は長年の湿気や雨水の影響で黒く変色し、腐食が進むと釘をしっかり保持できなくなります。
すると固定力が落ち、少しずつ板金が浮き上がってしまいます。
釘の浮きや抜けは再発しやすい不具合でもあるため、弊社では棟板金全体を撤去し、下地から入れ替える方法をご提案しました。
棟板金交換工事ではまず、既存の棟板金を取り外し、その下にある木製貫板も撤去しました。
取り外した下地は全体的に黒く変色しており、年数相応以上に傷みが進んでいる状態です。
これでは釘の保持力が十分に得られず、浮きや抜けが起こるのも無理はありません。
一方で、棟まわりのスレート本体には大きな不具合がなく、防水紙にも目立った異常はありませんでした。
撤去後は、新しい下地として樹脂製貫板を棟に沿って設置しました。
従来の木製貫板は扱いやすい一方で、水分の影響を受けると腐食や痩せが起こりやすく、長い目で見ると固定力の低下につながることがあります。
そこで、メンテナンス性と耐久性を重視し、雨水の影響を受けにくい樹脂製貫板をご提案することがよくあります。
固定には釘ではなくビスを用い、下地へ確実に固定することで、将来的な浮きの起こりにくい仕様へ整えました。
下地の設置後は、新しい棟板金を取り付けていきます。
使用したのは耐久性に優れたガルバリウム鋼板製で、屋根の形状や棟の長さに合わせて納まりを整えながら施工しました。
棟板金は1本で屋根全体を覆えないため、途中で継ぎ目が生じます。
そのため、単に重ねるだけではなく、重なり寸法や向きを考えながら、雨水が入り込みにくい納め方にすることが大切です。
隅棟へつながる取り合い部分も含め、板金のラインがまっすぐ通るように位置を合わせました。
継ぎ目部分では、板金同士を重ねる前に裏側へシーリングを施工しました。
このひと手間によって、風を伴う雨が吹き込んだ場合でも内部へ水が回り込みにくくなります。
特に棟は屋根の高い位置にあるため、雨を受けやすく、板金の継ぎ目処理が仕上がりの寿命に大きく関わります。
外から見えにくい部分こそ丁寧に仕上げることが重要です。
見えない箇所の雨仕舞まで意識しながら作業を進めることで、見た目だけでなく機能面でも安心できる棟へ整えていきました。
最後に全体の固定状態や板金同士の取り合いを見直し、棟の端部から隅棟までしっかり納めていきます。
施工後、浮いていた箇所はすっきり解消され、棟のラインも安定感のある仕上がりになりました。
ビス固定に切り替えたことで保持力が高まり、さらに下地を樹脂製にしたため、木製下地のような腐食による再発リスクも抑えやすくなっています。
見た目の改善だけでなく、飛散防止と雨水浸入対策を両立した工事になりました。
今回の平塚市下島で行った棟板金交換では、板金の浮きだけでなく、内部の木製貫板の腐食や固定の緩みまで見つかりました。
こうした不具合は地上からでは分かりにくく、そのままにすると強風時の飛散や、隙間からの雨水浸入によって屋根内部の劣化を招く恐れがあります。
早い段階でご相談いただけたことで、屋根材や防水紙の状態を見極めながら、必要な範囲で適切な工事をご提案できました。
屋根は上がってみなければ分からない症状も多いため、気になる指摘を受けた際は早めの点検がおすすめです。
無料調査も承っておりますので、屋根のことで気になることがありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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