2026.10.24
屋根は、雨や風、紫外線などから住まいを守る大切な部分です。しかし、年月が経つにつれて屋根材の割れやずれ、板金の浮きなど、さまざまな不具合が生じることがあります。「修理が必要なのかわからない」「部分的な補修で直せるのか知りたい」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。今回は、屋根修…

伊勢原市田中在住のお客様より、強い雨が降った日に室内の天井へ雨染みが出るようになったとのご相談をいただきました。
普段は気にならなくても、雨脚が強まるたびに不安が大きくなり、瓦屋根に原因があるのではないかと心配されていたそうです。
そこで弊社へ点検をご依頼いただき、室内と屋根の両方を調べたうえで、散水による原因特定まで行い、谷板金の交換工事へ進むことになりました。





まず室内を拝見すると、天井付近の木部や壁際に雨水がまわった跡が見られました。
梁に沿うように色が変わっている部分や、建具の上の木部に残った変色は、雨水が一度だけでなく繰り返し入り込んでいたサインです。
こうした症状は、表面に出ている染みだけでなく、内部の下地材にも湿気がたまっているおそれがあります。
放置すると木材の傷みやカビの発生につながるため、室内の異変を手がかりに、浸水経路を屋根側からしっかり探っていく必要がありました。
屋根へ上がると、問題の起きている箇所は屋根面が交わる谷部に集中していました。
谷部は雨水が集まって流れる重要な場所ですが、周辺の瓦には一部めくれたような状態があり、内部の板金も経年による傷みが見られます。
さらに、瓦の納まりに不自然な部分もあり、過去の補修の影響が疑われる状態でした。
瓦屋根は表面がしっかりしていても、谷板金やその下の防水紙の劣化が進むと、見えないところから雨水が入り込みます。
谷部は特に負担がかかるため、細かな異常も見逃せません。
原因をはっきりさせるために散水検査を行ったところ、谷板金のまわりで水が滞留し、建物内部へつながる浸水の再現ができました。
流れている水の様子から、瓦そのものの割れというより、谷板金の傷みと谷部の防水性能低下が主な要因と判断しています。
谷は雨量が多い日に一気に水が集まるため、わずかな隙間や板金の腐食でも漏水に直結します。
症状が強い雨の日にだけ出ていたのも、この部位の特性と一致していました。
原因箇所が明確になったことで、必要な工事内容も絞り込めました。
工事では、谷板金周辺の平瓦や棟瓦を慎重に取り外し、下地の状態が見えるところまで解体を進めました。
瓦は再利用するものもあるため、割れや欠けが起きないよう一枚ずつ扱っています。
内部を開いてみると、谷部には土やほこりがたまり、長年の水の通り道となったことで下地も傷んでいました。
こうした堆積物は排水を妨げる原因にもなるため、ただ板金を入れ替えるだけでは不十分です。
周辺部材まで外して納まりを整えることで、再発しにくい状態へ整えていきます。
瓦を外したあとは、既存の防水紙の状態を見ながら、谷部に新しいルーフィングシートを敷設しました。
瓦屋根では瓦が一次防水、ルーフィングが二次防水の役割を担っています。
つまり、表面で受けきれなかった雨水の浸入を防ぐのが、この防水紙です。
谷部は流れる水の量が多いため、防水紙の重ね方や立ち上がりの処理がとても重要になります。
見えなくなる工程ですが、長く安心していただくためには欠かせない部分です。
下地からきちんと整えることが、雨漏り修理の基本です。
既存の谷板金は銅製でしたが、経年による傷みが進んでいたため撤去し、新しい谷板金へ交換しました。
古い谷板金は、見た目では小さな不具合でも、雨水が集中する箇所では大きな漏水につながることがあります。
そこで採用したのが、耐久性に優れたガルバリウム鋼板です。
腐食に強く、今後のメンテナンス面でもメリットがあります。
素材を変えるだけでなく、屋根形状に合わせてしっかり加工し、雨水がスムーズに流れる形へ納めることが大切です。
新しい谷板金を設置したあとは、両端部へ谷シーラーを取り付けました。
谷シーラーは、谷部に流れる水が横へあふれたり、風を伴った雨が瓦の内側へ吹き込んだりするのを抑えるための大切な部材です。
特に雨量が増える場面では、谷の中を勢いよく流れる水への対策が欠かせません。
こうした細かなひと手間が、雨漏り防止の精度を大きく左右します。
オーバーフロー対策まで見据えた施工を行うことで、見た目だけでなく機能面でも安心できる谷部へ仕上げていきました。
最後に既存の瓦を元の位置へ丁寧に戻し、谷板金との取り合いを調整して仕上げました。
瓦屋根の補修では、板金だけ新しくしても、周辺の瓦の納まりが乱れていると再び隙間が生まれることがあります。
そのため、葺き戻しの段階でも一枚一枚の納まりを見ながら微調整を行いました。
工事後は谷部のラインも整い、雨水が適切に流れる状態になっています。
見えない下地の防水から表面の納まりまで手を入れたことで、雨漏りの原因箇所へ的確に対処した修繕となりました。
強い雨の日だけ天井へ雨染みが出る症状は、屋根のどこかで一時的に大量の雨水を受けきれなくなっている合図です。
今回の伊勢原市田中のお住まいでは、室内の染みだけで判断せず、屋根上の状況と散水による検証を重ねたことで、谷板金からの浸水を突き止めることができました。
谷部は瓦屋根の中でもとくに雨水が集まりやすく、傷みを放っておくと下地や室内まで被害が広がってしまいます。
街の屋根やさんでは、こうした雨漏りのご相談に対して、原因をあいまいにせず、必要な範囲を見極めたうえで最適な工事をご提案しています。
屋根は普段見えない場所だからこそ、早めの点検が大切です。
無料調査も承っておりますので、天井の染みや瓦屋根の不安があるときは、お気軽にご相談ください。
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