2026.06.25
屋根の点検でよく耳にする「棟(むね)」という言葉。聞いたことはあっても、屋根のどの部分なのか、どんな役割があるのかまでは知らないという方も多いのではないでしょうか。棟は、屋根のいちばん高い位置にある大切な部分です。普段は見えにくい場所ですが、屋根全体の防水性や耐風性に関わる重要な…

相模原市南区桜台在住のお客様より「訪問業者から棟板金のめくれを指摘され、見積りを受けたものの、金額が高く工事内容も分かりにくい」とのご相談をいただいたことが、工事のきっかけです。
ご自身でも調べる中で街の屋根やさんを見つけてくださり、屋根の状態を正しく確認してほしいとのことで弊社へ調査依頼をいただきました。





屋根に上がってまず気になったのは、棟板金の上に多くの足跡が残っていたことです。
屋根調査や工事では、棟板金を傷めないよう、できるだけ直接踏まないようにするのが基本です。
棟板金は屋根の頂部を雨から守る大切な部材ですが、踏みつけると歪みや浮きの原因になります。
今回はお客様が指摘を受けた箇所周辺に足跡が集中しており、自然な劣化だけでは説明しにくい状況でした。
棟板金に変形や浮きが生じると、内部の貫板へ雨水が浸入しやすくなり、固定力の低下につながることがあります。
屋根に不慣れな業者を安易に上らせないことも、住まいを守るうえでとても大切です!
棟板金の釘周辺を近くで確認すると、塗膜が削れたような新しい傷が見られました。
釘周辺に工具を当てたようにも見える傷でしたが、現地の状況だけでは原因を断定できないため、慎重に確認する必要があります。
また、板金の下端にはわずかな隙間も見られました。
お客様がお持ちだった別業者撮影の写真では、棟板金が外れて貫板がむき出しになっていたとのことです。
現地の状態と写真を照らし合わせながら確認したところ、通常の経年劣化だけでは判断しにくい箇所も見られました。
そのため、棟板金全体を過剰に交換するのではなく、実際の劣化状況を確認したうえで、必要な範囲を見極めて補修・交換することが大切だと判断しました。
接合部付近では、釘が曲がった状態で打ち込まれており、周辺のシーリングも切れていました。
一度外した棟板金を戻す際に無理に釘を打ったようにも見える状態です。
釘が正しく効いていないと、強風時に棟板金がばたつき、最悪の場合は飛散するおそれがあります。
また、シーリング切れは雨水の入口となり、貫板の腐食を早める要因です。
既存の屋根全体を過剰に工事する必要はありませんでしたが、浮きとシーリング切れがある部分は放置せず、最小限かつ確実な補修を行うことが望ましいと判断しました。
棟板金交換工事では、まず既存の棟板金を丁寧に取り外し、内部の木製貫板の状態を確認しました。
貫板は棟板金を固定する下地で、ここが傷むと釘やビスの保持力が落ちてしまいます。
今回の貫板は、経年により雨水を吸って黒く変色している部分があり、少し腐食が始まっていました。
ただし、事前に説明されていた「完全に腐って釘が止まらない」という状態ではありません。
だからこそ弊社では、必要な範囲を見極めながら、今後の不安を減らせる施工方法をご提案しました。
続いて、既存の木製貫板を撤去し、棟まわりの下地や防水紙の状態を確認しました。
棟板金の交換では、表面の板金だけを新しくしても、下地が傷んだままでは長持ちしません。
取り外した後の面に大きな不陸がないか、固定する位置に問題がないかを確認し、次に取り付ける樹脂製貫板が安定して納まるように整えます。
古いシーリング材や汚れが残っている箇所も確認し、雨水が溜まりやすい部分を作らないよう注意しながら作業を進めました。
見えなくなる部分こそ、丁寧な施工が大切です。
新しい下地には、樹脂製貫板であるタフモックを使用しました。
木製貫板は一般的な部材ですが、長年の雨水や湿気の影響で腐食することがあります。
一方、樹脂製貫板は水を吸いにくく、腐りにくい点が大きなメリットです。
今回は今後の耐久性を考え、樹脂製貫板で固定力を高める施工を行いました。
ビスの間隔や位置にも注意し、棟板金をしっかり受け止められるように固定しています。
屋根の頂部は風の影響を受けやすいため、下地の強さが仕上がりの安心感につながります。
樹脂製貫板の固定後、ガルバリウム鋼板製の新しい棟板金を被せていきます。
ガルバリウム鋼板は軽量で錆びにくく、屋根板金材として広く使われている素材です。
設置時には、左右のかぶりや屋根面との取り合いを確認しながら、雨水が入り込みにくい向きで納めます。
既存屋根の形状に合わせて板金を調整し、強風時に浮きが出にくいよう固定していきました。
見た目をきれいに仕上げるだけでなく、風にあおられにくい納まりを意識することが棟板金交換工事では重要です。
最後に、棟板金の接合部や端部へシーリングを施し、雨水の侵入を防ぎます。
板金同士が重なる部分や屋根材との取り合いは、雨が吹き込みやすい場所です。
必要な箇所に適量のシーリングを充填し、隙間をふさぎながら仕上げました。
また、既存部分で浮きが出ていた箇所はビス止めし、ヒビが見られた箇所にはコーキングで補修を行っています。
部分補修であっても、ただ塞ぐだけではなく、雨水の流れや今後のメンテナンス性を考えることが大切です。
これで棟まわりの不安を大きく減らすことができました。
今回の相模原市南区桜台で行った棟板金交換工事では、棟板金の足跡、釘周辺の新しい傷、曲がった釘、シーリング切れなどを確認しました。
また、自然劣化だけでなく、人為的な影響が疑われる状態だったため、お客様に現状を写真でご説明し、必要最小限の範囲で交換工事をご提案しています。
木製貫板には軽い腐食が見られたため、今後の耐久性を考えて腐食しにくい樹脂製貫板へ交換し、ガルバリウム鋼板製の棟板金を設置しました。
接合部にはシーリングを施し、雨水が浸入しにくい納まりに仕上げています。
訪問業者から急に不安をあおられた場合でも、その場で契約せず、まずは信頼できる専門業者に確認してもらうことが大切です。
弊社では屋根の状態を丁寧に調査し、写真をお見せしながら分かりやすくご説明しています。
無料調査も承っておりますので、棟板金の浮きや釘抜け、雨漏りが心配な方は、街の屋根やさんへお気軽にお問い合わせください!
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