2026.08.01
屋根のてっぺんに取り付けられている棟板金は、見た目には細い部材でも雨水の侵入を防ぐうえでとても大切な役割を担っています。特にその内側にある棟板金の下地は、板金をしっかり固定する土台です。この下地が傷むと、釘の緩みや板金の浮きが起こり、台風や強風時のトラブルにつながることもあります…

小田原市川匂在住のお客様より、「強風で屋根の板金が飛んでしまったので修理したい」とご相談をいただきました。
お話を伺うと、風の強い日に屋根から音がすることもあり、以前から不安を感じておられたそうです。
そこで私たちが現地へ伺い、屋根全体の状態を詳しく調査したところ、棟板金の一部飛散だけでなく、下地材の劣化や固定力の低下も確認できました。
部分補修では再発の恐れがあったため、火災保険の申請も視野に入れながら、棟全体の交換工事をご提案し、ご依頼いただきました。





現地で最初に確認できたのは、瓦棒屋根の棟部分で棟板金と貫板が部分的に飛散している状態でした。
棟は屋根の頂部にあたり、風の影響を受けやすい場所です。
板金が外れてしまうと、その隙間から雨水が入り込みやすくなり、内部の下地や周辺部材をさらに傷める原因になります。
飛散した箇所の周辺にも錆の広がりが見られ、固定部の保持力が全体的に弱っていることがうかがえました。
見えている被害部分だけを直しても、別の箇所が次に傷む可能性が高いため、屋根全体の棟の状態を見極める必要があります。
棟板金の内側を確認すると、下地として使われていた木製貫板が傷み、雨水の影響による腐食が進んでいました。
木製の貫板は長年の使用で水分を含むと、徐々に痩せたり割れたりしてしまい、釘や固定具がしっかり効かなくなります。
一部が欠けたような状態になっており、これでは強風時に棟板金を支えきれません。
表面の板金だけを新しくしても、下地が傷んだままでは再び浮きや飛散が起こるため、根本的な解決には貫板ごとの交換が欠かせない状態でした。
こうした見えない部分の劣化こそ、棟板金トラブルの大きな原因になるのです。
飛散していない棟部分にも注目すると、固定していた釘が浮き上がり、板金表面や固定部まわりには錆が発生していました。
釘抜けは、下地の劣化や風による揺れの積み重ねで起こりやすく、隙間が生まれることで板金がバタつきやすくなります。
お客様から伺っていた「風が吹くと音がする」という症状も、このゆるみと関係していたと考えられます。
さらに錆が進行すると、板金そのものの耐久性も落ち、穴あきや破断の原因になるため安心できません。
一部補修ではなく、棟全体を交換して耐久性を確保する必要があると判断しました。
工事ではまず、既存の棟板金と傷んだ貫板を撤去し、棟まわりに溜まっていた汚れや錆片もきれいに清掃しました。
古い部材を外すと、どこまで劣化が進んでいるか、屋根本体に大きな傷みがないかを正確に把握できます。
屋根は棟交換で対応可能な状態だったため、下地を整えたうえで新しい部材を取り付けていきます。
こうした撤去後の点検作業は地味に見えるかもしれませんが、仕上がりを左右する工程です。
見える部分だけを急いで塞ぐのではなく、下地の状態確認まで丁寧に行うことで、長持ちする工事につなげています。
次に、新しい下地材として樹脂製貫板のタフモックを設置しました。
従来の木製貫板と比べて水分による影響を受けにくく、腐食しにくいのが大きな特長です。
棟板金の下地は普段見えない部分ですが、ここがしっかりしていることで固定力が安定し、将来的な飛散リスクの軽減につながります。
また、瓦棒屋根の凹部には面戸も取り付けました。
凹凸のある屋根では、こうした取り合い部分に隙間が生まれやすいため、面戸で納めることで棟内部への雨水やゴミの侵入を抑えられます。
長く安心していただけるよう、見えない部分こそ確実に施工しました。
下地の準備が整ったら、新しい棟板金を納めていきます。
採用したのは、耐久性と防錆性に優れたガルバリウム鋼板製棟板金です。
既存屋根との取り合いを確認しながら、ズレや浮きが出ないよう位置を細かく調整して被せていきました。
棟板金は屋根の頂部を守る重要な役割を持つため、見た目が整っているだけでなく、内部へ水を入れない納まりになっていることが大切です。
板金のサイズや重なり方、下地との密着具合を意識しながら作業を進めることで、風にあおられにくい安定した棟に仕上げていきます。
棟板金の固定にはビスを使用しましたが、ここで大切なのが留め方です。
施工では、棟板金の天面から真下へ打ち込む脳天打ちを避け、側面からビスでしっかり固定しました。
天面に直接穴を開ける方法は、施工直後は問題なく見えても、経年でシーリングが切れた際に雨水の浸入口になる恐れがあります。
そのため、雨が当たりにくい側面から固定することで、防水性に配慮した納め方としました。
ビスでしっかり固定することで、風による棟板金の浮きや飛散に配慮した施工としています。
棟板金の継ぎ目部分には、最後にシーリング処理を行って防水性を高めました。
棟は長さがあるため、どうしても板金同士の接合部が生じます。
この部分をそのままにすると、強い雨や吹き込みによってわずかな隙間から水が入り込む可能性があります。
そこで、接合部の納まりを整えたうえで適切にシーリングを施し、継ぎ目からの雨水浸入対策を行いました。
こうしたひと手間が、工事後の耐久性や防水性につながります。
仕上がりもすっきりと整い、機能面と見た目の両方でご満足いただける棟板金交換工事となりました。
今回の小田原市川匂での工事では、強風によって飛散した棟板金の補修だけでなく、原因となっていた木製貫板の腐食や釘抜けまでしっかり確認し、棟全体を交換しました。
下地を樹脂製のタフモックへ変更したことで、今後は水分による傷みが起こりにくくなり、耐久性の向上が期待できます。
さらに、ガルバリウム鋼板製棟板金をビス固定し、継ぎ目にはシーリング処理を行うことで、風による飛散や雨水の浸入に配慮した納まりに仕上がりました。
街の屋根やさんでは、棟板金の飛散や浮き、錆、雨漏りにつながる不具合まで、屋根の状態を細かく調査したうえで必要な工事をご提案しています。
無料点検・無料調査も行っておりますので、屋根の板金が浮いている、強風のたびに音がする、火災保険の申請について相談したいといったお悩みがありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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