2026.08.21
ベランダや屋上、外壁まわりからの雨水の侵入は、住まいの寿命を大きく左右します。そこで重要になるのが防水工事です。名前は聞いたことがあっても、「塗装とどう違うの?」「どこに必要なの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 防水工事は建物に雨水が入り込まないよう表面に防水層…

伊勢原市笠窪在住のお客様より、強い雨が降るたびにベランダの下にある部屋へ水が入り込むようになり、不安を感じているとのご相談をいただきました。
築20年を迎えた建物で、ベランダはコンクリート仕上げのまま使われており、表面の傷みも気になっていたそうです。
そこで弊社が現地へ伺い、雨漏りの原因と考えられる箇所や防水層の状態を丁寧に調べることになりました。





ベランダの床面を見ていくと、表層が広い範囲で擦り減り、色むらや補修跡が点在していました。
歩行や紫外線、雨水の影響を長年受けたことで、もともとの保護機能がかなり弱っていた状態です。
部分的に埋め戻した跡も見られましたが、周囲とのなじみが悪く、段差や痩せが出ていました。
このような床面は見た目以上に水をため込みやすく、防水性能が低下している可能性があります。
ベランダ下のお部屋で起きていた雨漏りも、こうした全体的な劣化と深く関係していると考えられました。
床面中央付近には、過去の補修跡に沿うように細長いひび割れが走っていました。
表面だけを埋めた補修では、下地の動きや乾燥収縮に追従できず、しばらくすると再び割れが出てしまいます。
こうした割れ目は細く見えても、雨水が繰り返し入り込むことで内部の劣化を進め、やがて下階への漏水につながります。
特に強雨時は水量が一気に増えるため、応急的なコーキングでは防ぎきれない危険性がありました。
外壁の立ち上がりと床面が接する取り合い部分では、表面の剥離とひびが見られました。
ベランダ防水では平場だけでなく、こうした端部や入隅が弱点になりやすく、雨水が回り込みやすい箇所です。
写真でも、浮きや割れが生じ、下地と仕上げ材の密着が落ちていることが分かります。
ここに水が入り込むと、建物の動きや温度変化の影響で傷みがさらに広がるおそれがありました。
防水工事に入る前に、まずは脆くなった旧表層や浮き気味の部分を機械と手作業で除去しました。
傷んだままの面に新しい防水材を重ねても、すぐに剥がれや膨れにつながるため、最初の下地処理がとても重要です。
ひび割れ部にはエポキシ樹脂を用いて内部まで補修し、接着性を高めるためにプライマーを全面へ塗布しました。
防水工事は見えなくなる下準備の丁寧さで耐久性が大きく変わります。
下地補修のあとには、樹脂モルタルを使って床面の不陸を整えました。
劣化が進んだベランダは、部分ごとに凹凸や補修跡の段差が出やすく、そのままでは防水材の厚みが均一になりません。
そこで平滑な面に仕上げることで、後工程のシート貼りやウレタン塗膜が安定します。
また、端部やサッシ下など水が入り込みやすい部分にはシーリング処理を施し、取り合いの納まりも強化しました。
平場と立ち上がりのつながりを意識した下地調整によって、仕上がりの美しさだけでなく機能面も高めています。
下地が整ったら、サラセーヌのAVシートをベランダ全面へ敷設していきました。
この工法は通気緩衝工法と呼ばれ、下地に残る湿気や水分による防水層への影響を抑えるのが特長です。
密着工法では、下地条件によっては膨れが起きることがありますが、AVシートを介することで防水層への負担を軽減できます。
既存ベランダに傷みや補修歴があるケースでは特に相性がよく、長持ちしやすい施工方法です。
雨漏り対策と膨れ抑制を両立できる工法として、お客様にも安心していただける内容になりました。
AVシートの上からは、ウレタン防水材を規定の塗布量で重ね塗りし、十分な厚みを持つ塗膜防水層を形成しました。
液状の材料を使うため、複雑な形状のベランダでも継ぎ目の少ないきれいな仕上がりが可能です。
平場だけでなく、立ち上がりやサッシまわりにも連続して施工できるので、水の侵入経路を作りにくいのが大きな利点です。
白くつやのある面になっている段階で、防水層が全体にわたり均一に仕上がっていることが分かります。
厚み不足や塗りムラが出ないよう、乾燥時間にも気を配りながら着実に進めました。
最後にトップコートを塗布し、防水層の表面を紫外線や摩耗から守る仕上げを行いました。
ウレタン防水は防水性に優れていますが、保護層がないままでは紫外線によって劣化が進みやすくなります。
そのため、仕上げのトップコートは見た目を整えるだけでなく、長期的に性能を維持するうえで欠かせない工程です。
全体がなめらかで光沢のある仕上がりとなり、ベランダ全体を新しい防水層で保護することができました。
これにより、ベランダ下のお部屋へ影響していた漏水リスクを抑え、安心して使い続けられる防水面へと生まれ変わっています。
今回の伊勢原市笠窪で行ったベランダ防水工事では、床面全体の摩耗、補修跡に沿ったひび割れ、立ち上がり際の剥離など、雨漏りにつながる傷みが複数重なっていました。
こうした症状は表面だけを補修しても再発する可能性があります。
そのため、弊社では下地補修から行い、通気緩衝工法によるウレタン防水をご提案しました。
見えない工程まで手を抜かず、建物の状態に合った工法を選ぶことが、長持ちする防水につながります。
街の屋根やさんでは、屋根はもちろんベランダやバルコニーの雨漏り調査にも力を入れており、無料点検で傷みの程度や必要な工事内容を分かりやすくお伝えしています。
ベランダのひびや剥がれ、強い雨の日だけ起きる漏水でお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
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