2026.06.08
はじめに スレート屋根は日本の住宅で広く普及している屋根材ですが、築年数が経つにつれて表面の劣化やひび割れが目立ち始めます。そんな時に選択肢のひとつとして注目されているのが「カバー工事(重ね葺き)」です。既存の屋根材をそのままにして上から新しい屋根材を重ねるこの工法は、工期の短縮…

相模原市緑区太井在住のお客様より「築20年を迎えたため屋根と外壁のメンテナンスを検討している」とのご相談をいただいたことが工事のきっかけです。
現地調査を行ったところ、屋根材には「パミール」が使用されており、経年劣化による剥離が発生している状態でした。
パミールは塗装によるメンテナンスが難しいため、屋根カバー工法をご提案しています。
また、外壁では塗膜の劣化が確認されたため、外壁塗装を実施し、建物全体の耐久性向上を図りました。





まずは屋根の状態を確認するため、現地調査していきます。
屋根には化粧スレートが使用されており、調べたところ「ニチハ・パミール」であることが判明しました。
パミールは1996年から2008年頃まで製造されていたノンアスベストの屋根材で、現在では経年劣化による不具合が発生しやすいことで知られています。
屋根材の種類によって適切なメンテナンス方法が異なるため、まずは屋根材を正確に確認したうえで、最適な工事内容を検討していきます。
調査を進めると、屋根材の表面に剥離が発生していました。
白く見えている箇所は劣化によって表層が剥がれている部分で、パミール特有の症状の一つです。
この劣化は時間の経過とともに進行し、屋根材が層状に剥がれてしまいます。
そのため、一般的な塗装工事を行っても十分な保護効果を得ることが難しい状態でした。
そこで今回は、既存の屋根を撤去せずに新しい屋根材を重ねる屋根カバー工法をご提案し、ご依頼をいただきました。
続いて外壁の状態を調査しました。
外壁には窯業系サイディングが使用されており、築20年が経過していることもあって、全体的に色あせや汚れが見受けられました。
一部にはカビによる黒ずみも確認できましたが、苔や藻の繁殖は見られませんでした。
また、外壁を触って確認したところ、表面に白い粉が付着するチョーキング現象が発生していました。
これは塗膜の防水性能が低下しているサインであり、塗り替え時期を判断する目安の一つです。
今回採用した屋根カバー工法は、既存の屋根材を撤去せず、その上から新しい防水シートと屋根材(スーパーガルテクト)を施工する方法です。
まずは既存の棟板金を撤去し、スレート屋根の上に新しい防水紙(TAJIMA製のTADISセルフ)を施工しました。
施工直後は位置調整がしやすく、時間の経過とともにしっかり密着するため、防水性能の高い下地を形成することができます。
防水紙の施工が完了した後は、新しい屋根材であるスーパーガルテクトを取り付けていきます。
屋根の軒先側から順番に施工を進め、一枚ずつ丁寧に固定しました。
スーパーガルテクトは軽量でありながら耐久性にも優れており、建物への負担を抑えられる屋根材です。
固定にはビスを使用し、下地の野地板だけでなく、その下の垂木までしっかり届くよう施工することで、屋根全体の強度と耐風性を高めています。
スーパーガルテクトの施工完了後は、仕上げとして棟板金を取り付けていきます。
まずは下地となる貫板を設置し、その上から棟板金を固定していきました。
今回使用したのは合成樹脂製の貫板です。
木製の貫板と比べて腐食しにくく、長期間にわたって安定した性能を維持できる点が特長です。
下地と棟板金をしっかり固定し、屋根の頂部まで丁寧に仕上げました。
外壁塗装では、遮熱性能に優れたサーモアイシリーズを採用しました。
シーリング補修後、まずは下塗り工程としてサーモアイシーラーを施工し、下地の状態を整えながら上塗り塗料との密着性を高めていきます。
塗装には毛足の長いローラーを使用し、外壁の細かな凹凸までしっかり塗料が行き渡るよう丁寧に作業を進めました。
レンガ調サイディングの立体感を損なうことなく、均一な下地を形成することで、仕上がりの品質向上につなげています。
下塗り完了後は十分な乾燥時間を確保し、仕上げ塗料のサーモアイウォールSiを使用して中塗り・上塗りを行いました。
塗装工事では、各工程ごとに適切な乾燥時間を設けることが重要です。
塗膜の耐久性を高めるためには、一度に厚く塗るのではなく、適切に調整された塗料を複数回に分けて重ね塗りする必要があります。
今回も下塗り・中塗り・上塗りの3工程で施工し、十分な塗膜厚を確保することで、美観と耐久性を兼ね備えた仕上がりとなりました。
屋根カバー工事・外壁塗装工事の完了後、複数のスタッフで最終点検を実施しました。
塗り残しや色ムラがないか細かく確認し、必要に応じて補修を行うことで品質を高めています。
最終的にお客様にも仕上がりをご確認いただき、工事は無事完了となりました。
今回の外壁塗装には遮熱性能を備えたサーモアイシリーズを採用しており、太陽熱の影響を軽減することで、夏場の室内環境の改善にも期待できます。
屋根や外壁のメンテナンスをご検討の際は、お気軽にご相談ください。
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