2026.05.28
はじめに 屋上やベランダの防水工事を検討していると、「シート防水」という言葉を目にする機会が多いのではないでしょうか。シート防水は、防水性の高いシートを建物の表面に施工する工法で、多くの建物で採用されています。防水性能を維持するためには、特徴や劣化症状を理解しておくことが大切です…

今回、お客様より「約15年前に防水施工を行って以降、点検や補修をしていない」とのご相談頂いた事が工事のきっかけです。
現地確認の結果、防水層は大きく劣化し剥離が進行、コンクリート面が露出している状況でした。
さらに、内部には湿気の滞留も見られ、この状態で一般的なウレタン密着工法を採用すると、早期に膨れが発生する懸念があります。
そこで工事では、湿気の影響を軽減できる通気緩衝工法によるウレタン防水で対応していきます。





まず。現地の確認作業に着手していきます。
対象のルーフバルコニーは平坦ではなく屋根のように傾斜が設けられており、降雨時の水は床面を流れて軒樋へ集められる構造となっていました。
床面を見ると灰色と黒色が混在していました。
灰色の箇所が既存の防水層で、黒く見えている部分は防水が失われ、下地のコンクリートが露出している状態です。
近接して確認すると、表面は乾いた状態で劣化が進み、めくれや剥離が生じている様子が見受けられました。
そのため工事では、既存下地と新たに形成する防水層を直接密着させず、通気緩衝シートを介して分離するウレタン防水施工を採用していきます。
まず高圧洗浄で汚れや油分を除去して下地を整え、しっかり乾かしたうえで、通気緩衝シートの貼り付けを進めます。
その後、端部や立上り部分にはシーリング材で処理を行い、シート同士の接合部は専用のジョイントテープでしっかり固定していきました。
まず主剤と硬化剤を規定量で正確に計量し、主剤に硬化剤を加えて均一になるまで十分に撹拌します。
そして、準備したウレタン防水材を床面へ流し込み、硬化が進む前にコテやヘラ、ローラーを用いて丁寧に広げながら表面を整えていきました。
1回目の塗膜が十分に乾いた後、2回目の施工へ進んでいきました。
層間は最低でも1日程度の間隔を確保していますが、冬季は乾燥が遅れるため、状況によってはさらに時間が必要となる場合があります。
今回、次工程に入る前に、塗膜の硬化状態を必ず確認したうえで作業を進めています。
こちらは脱気盤と呼ばれる部材です。
既存下地に残る水分や、防水層内部で発生した蒸気を外部へ逃がす役割があります。
これを設置することで内部圧力の影響を抑え、施工後に起こりやすい防水層の膨れや剥がれの発生を軽減できます。
仕上げとしてトップコートを施工しました。
これはウレタン防水層を紫外線などの外的要因から保護する重要な工程を担っています。
ウレタンは防水性能に優れる一方で紫外線の影響を受けやすいため、保護層の形成が不可欠です。
以上で一連の施工が完了となります。
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