2026.05.22
はじめに 漆喰は、日本の伝統的な外壁や屋根に使われてきた素材で、耐久性や調湿性に優れています。しかし、寒冷地や寒暖差の大きい地域では、「凍害」と呼ばれる劣化が起きることがあります。凍害は放置すると建物の構造にまで影響を及ぼす可能性があるため、早期発見と適切な対応が大切です。本記事…

中郡大磯町大磯にお住まいのお客様より、台風通過後の屋根点検についてご相談をいただきました。
ご自身で屋根を確認された際に瓦のズレが気になり、さらに一部の瓦がなくなっていることを発見されたことで、雨漏りへの不安を感じられたそうです。
現地調査では瓦の脱落だけでなく、棟部分の漆喰が劣化し、隅棟がずれ始めている状態も確認されました。
本来であれば大規模な改修工事が望ましい状況でしたが、将来的に建物の解体を予定されているとのことから、今回は費用を抑えた応急的な補修工事をご提案しました。
脱落した瓦の差し替えや漆喰補修を行ったことで、雨水の侵入リスクを抑え、棟のさらなる崩れを防ぐことができました。





今回ご相談いただいた建物は築32年が経過した住宅です。
大磯町は海に近く、日頃から潮風や強風の影響を受けやすい環境にあります。
現地調査では、瓦の脱落以外にも注意が必要な箇所が見つかりました。
それは屋根の隅棟部分です。
調査結果をご説明したところ、お客様からは将来的に建物の解体を予定しているため、大規模な改修は考えていないとのお話をいただきました。
そのため今回は、屋根全体の葺き替えや葺き直しではなく、現状を維持しながら被害拡大を防ぐための補修工事を実施することになりました。
必要最低限の工事で雨漏りの危険性を抑え、安心して過ごせる状態を目指します。
今回の補修では「強力なんばんしっくい」を使用しました。
漆喰は瓦屋根において重要な役割を担う材料で、棟内部への雨水の侵入を防ぎながら瓦の安定にも貢献します。
強力なんばんしっくいは一般的な漆喰よりも粘着性や防水性に優れており、補修箇所へしっかり密着するのが特徴です。
応急処置としても効果が期待できるため、今回の施工内容に適した材料として採用しました。
最初に行ったのは、失われていた平瓦の復旧作業です。
古いセメント瓦は現在では流通量が少なく、同じ製品を入手することが難しい状況です。
そこで、当社で保管していた在庫の瓦を活用して補修を行いました。
既存瓦とは多少色味が異なる部分もありますが、まずは欠損箇所を塞ぎ、防水性能を回復させることを優先しています。
続いて、大棟と隅棟の間にできていた隙間の補修を行いました。
劣化部分を確認しながら、強力なんばんしっくいを丁寧に充填していきます。
内部の葺き土を保護しつつ、雨水が入り込まないよう隙間をしっかり埋めることで、防水性の向上と棟の安定化を図りました。
また、これ以上棟がずれることを防ぐ役割も期待できます。
調査時には、本来設置されているはずの冠瓦が欠損している箇所も確認されました。
しかし同形状の瓦を用意することが難しかったため、今回は漆喰を用いて代替補修を実施しました。
雨水が入り込まないように形を整えながら施工し、防水性を確保しています。
応急処置ではありますが、現状の屋根を維持するために必要な補修を丁寧に行いました。
今回の工事によって、瓦の欠損箇所や棟の隙間が解消され、当面の雨漏りリスクを軽減することができました。
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